誇張する似顔絵|私も変なデフォルメされちゃうの?
誇張する似顔絵|私も変なデフォルメされちゃうの?
お客様の評価を分ける一因
私の似顔絵は、カリカチュアと言う
誇張・デフォルメを効かせたスタイルの似顔絵をベースにしております。
カリカチュアの本質は、似顔絵の中でも、モチーフとなる人物を単に似せて描くのではなく、内面に潜む個性までも深く理解し、ユーモアたっぷりに表現する似顔絵や風刺画という考え方です。
似顔絵のデフォルメと言うと、耳や鼻、目などを
極端に大きくしたり、時には飛び出させたりと過激な表現が印象に残る方も多いと思います。
実際、カリカチュアで検索をすると、サブキーワードとして
ひどい、描かれたくない、などといった否定的なものをよく見かけます。
しかしカリカチュアの本質は、
モチーフとなる人物を単に似せて描くのではなく、
内面に潜む個性までも深く理解し、ユーモアたっぷりに表現する似顔絵や風刺画という考え方です。
お客さんに対しても信念を持って高度な技術の誇張で描くアーティストもいれば、
未熟な技術や知識、経験で間違った誇張をする方など様々なのも、評価を分ける一因となっています。
似顔絵大会で求められるもの
似顔絵の各種大会などでは、それぞれのアーティストがお互いに票を入れ合います。
なので、絵のクオリティ以外にも、人柄などで好感を持ってもらう事も大事になってきます。
大会では色々な意味で目立てば勝ちみたいなところもありますので、
似顔絵作品も、他との差別化でよりインパクトが多く、目立つようにと皆、様々な工夫をする傾向があります。
お店の似顔絵では?
私が独立前にお店で対面でお描きしていた時は、現在のギフト用の似顔絵とは違い、
カリカチュアを看板にしていた似顔絵のお店でした。
また、お店ではその場のエンターテインメントの要素が大きいために、
誇張した似顔絵で爆笑と言うのはある程度必要な要素でした。
実際に、誇張を強くしても、お客様からは大満足頂けるのが、本来の正しい技術だと思っておりますし、
私自身もお店時代は、大爆笑を頂くのが仕事だったといっても過言ではありません。
スタジオ制作の似顔絵では?
現在のスタイルで、私がお客様からご依頼いただいて似顔絵を描く際には、
大会や芸能人のサンプル作品、お店の似顔絵とは考え方を変えて作画しております。
私に関して言えば、お客様からご依頼頂いた似顔絵を作画する際は、寧ろ逆に近いです。
私の場合は、基本的に極端な誇張でお描きすることはまずありません。
私個人の考え方としては、
あくまでもお客様と共に心を伝える仕事を目的としています。
特にお客様が強く誇張を希望する場合を除いて、
デフォルメ表現による極端なインパクトはあまり求めておりません。
私が実際にお客様をお描きした作品も画像検索などで多数、閲覧出来ます。
お客様はそういった情報を基に私の似顔絵をお求め頂いていると思います。
あくまでもギフト専門店の似顔絵作品として、
お客様の立場で考え、楽しく誇張して、プレゼントされたモデルの方も幸せになる。
そんな似顔絵を昔から目指していました。
その意味でも一般的なカリカチュアのアーティストと差別化していければと考えています。
プレゼントされる側の事も考えて作画致しますが、特にご高齢の方には、あまり強く特徴を誇張したタッチよりは、優しい風合いを基本に明るいタッチでお描きすることが多いです。
カリカチュアスタイルの作風ですが、柔らかい作風が私の特徴の一つでもあります。
もらった人が本当に嬉しい!喜ばれる似顔絵・肖像画作品をお届けすることが、
リカチュアを学んだ一番の理由となるように今後も研鑽して参ります。
誇張・デフォルメ|千原ジュニアさんの似顔絵
テレビ出演依頼の関係で、千原ジュニアさんのデフォルメした似顔絵を作画しました。
似顔絵師としてテレビ出演する場合は、基本的にバラエティー要素が求められるので、
似顔絵も先程の様な誇張やデフォルメしたものが喜ばれます。
こちらも普段のお客様を描く似顔絵と違い、
カリカチュアならではの誇張したスタイルで描いてます。
ジャックナイフのイメージでアゴをデフォルメしてとんがらせてみました。
テレビ出演依頼に関して感じた事
こちらの作品を描いたそもそもの理由ですが、
実は素人参加型バラエティ番組への出演依頼があり、
某テレビ局に打ち合わせに行って、出る可能性が高かったので描いたものです。
結局、出ない事になったのですが、色々とそれに関して思うこともあったので、
誇張に関する記事の延長で少しだけ話しておきます。
少々軽い気持ちでテレビ局に出向き、
ディレクターの方とサブの方、ADの方と3人で1時間程打ち合わせ。
面接というか尋問みたいで次第にプレッシャーも感じ、
最後の方は「俺は一体何をやってるんだ!」という気持ちで帰宅した次第です。
笑われるためのキャラクター素材として
使えるかどうかを観察され判断されている自分自身に大変落胆したと言う感じです。
日本中や世界で尊敬されている知人達と比べてあまりに惨めな立ち位置という気持ちでしょうか。
ただそうは言いながらも、
似顔絵自体がネタになるかなと思い、上の絵を描いてみたということです。
結果的にはこの様な打ち合わせの経験は自己プレゼンを考える上で勉強になりました。
また、テレビ自体は企画内容から考えてやっぱり出なくて大正解でした。
テレビでの似顔絵と言うと笑いやバラエティ寄りの企画になることが多いですが、
気持ち的にも笑いよりはシリアスな方向性なので、そういうタイミングとも重なったと思います。
カリカチュアアーティスト|深掘り
一番の誇張王は誰?
カリカチュアアーティストで一番の誇張王は誰?と聞かれれば、
多くのカリカチュアアーティストが、
Grigor(グリゴー)の名前を上げると思います。
世界大会などのプロ同士の競技の場合は、こういった高度な誇張はとても高く評価されます。
誇張に興味のある方は、上記アーティストに関しても検索してみて下さいね。
カリカチュア似顔絵で人気のゾンビ画
もう一つ、カリカチュア似顔絵で定番のアレンジに、ゾンビカリカチュアがあります。
そのゾンビカリカチュアの生みの親ともいえるSean Gardner(ショーン・ガードナー)や
関連するアーティスト達がやはり世界的には有名です。
ゾンビカリカチュアに興味のある方は、Sean Gardnerなどでも検索してみて下さいね。
経験的にも言えるのですが、アメリカでのゾンビ人気と比べると、
日本人で、実際にゾンビアレンジを求める人は少ないかと思います。
私自身は、このアレンジには歴史的背景や作画信条から強い抵抗感があり
生涯、一切描くつもりはないのですが、
身体の、骨格、内臓、筋肉の構造や質感などの、
人体解剖学的に勉強になる表現が多く含まれているのも事実です。
カリカチュアの語源
折角なので、カリカチュアの起源について、Wikiより引用してみました。
人物または擬人化された動植物を題材にして、滑稽、ユーモア、諷刺などの効果をねらった絵。
ペンや絵筆による略画か、版画やイラストレーションなどの形式をとり、
外観の特徴を誇張あるいは歪曲して描き、説明の寸言が付される場合もある。
戯画、諷刺画、漫画などと実際には重複し、区別しがたい。
イタリア語で「重荷を負わせる」とか「誇張する」を意味するカリカーレに由来し、
16世紀末カルラッチー家によって描かれた素描風の一種異様な人物画をカリカトゥーラと呼んだことにはじまる。
のちに政治家や権威を諷刺したり揶揄する手段として一般化され、
19世紀に入ると政治的緊張の高まったフランスでとくに隆盛をきわめ、
専門の絵入り雑誌を舞台にカヴァルニやドーミエなどの名手が活躍した。
現在ではその概念は歴史的制約をはなれて、
古代や中世、また西欧圏以外の絵画にも適用されている。
つまり、
カリカチュアという言葉は、
イタリア語の「カリカーレ(=誇張する)」という言葉が語源。
その歴史は古代に遡り、
中世以降は政治家などを風刺する手段として広く知られるようになった。
その後アメリカに渡り、
現代のような雑誌やポスターに代表する画法に発展していった。
と言われております。
アメリカの新聞などの風刺画はカリカチュアの発展に大きく貢献したとも言えますね!
あとりえマロン【公式LINE】
【お知らせ】
あとりえマロン公式LINEアカウントに友だち追加頂くことで、お得情報やお知らせのご案内に加えて、LINEを使ってのやり取りも簡単に出来る様になり大変便利です。
※友だち追加は、LINEのホーム画面から+ボタンをタップして、友だち追加のページに行き、
QRコードを読み込むか、コピーした公式IDの @742cajzi を検索して下さい。
宜しくお願いします!
「あとりえマロン」の
ブックマークもお忘れなく❣