似顔絵のご注文に関して

カリカチュアジャパン|プロ養成コースを回想

カリカチュアジャパン|プロ養成コースの想い出

カリカチュアジャパン|プロ養成コースの想い出

カリカチュアジャパン、プロ養成コースの想い出と題しましたが、 
この記事は、私がカリカチュアという誇張するタイプの似顔絵を勉強した最初の頃の記録です。
 

私も時々、どうしたらプロになれますか?と質問を受けたりしますが、
似顔絵上達の際や、プロを目指している方の何かの参考になればと思い記事に残しました。

また、油絵と同様に、
独学では学べないプロとしての最初のハードルを経験したことは、
 
私にカリカチュア、
似顔絵を依頼されるお客様にとっても一つの信用材料になりえると思います。

 
私は当然ながら似顔絵のプロを目指していたので、少しマニアックな内容となります。
 
どんな世界であっても、
相応の技術力を得るには良い師匠とそれなりの努力が必要という事が伝わればと思います。
 
 
改めて、カリカチュアジャパンのプロ養成コースは非常にレベルの高い熱い想いの場でした。
 
尚、既に10年以上が経過しており、その間に社会情勢も大きく変わりましたので
今現在の状況は知りませんが、その点のみご了承いただければと思います。 

カリカチュアを知ったきっかけは?

私は2005年頃から、似顔絵師になる事を具体的に考え始めました。
 
そしてその頃には既に、今の独立後の形態の、自宅スタジオでの仕事のイメージがありました。
 
その為、その当時はWEB会社に勤めてインターネットの知識を学ぶ一方で、
完全な独学で似顔絵を描いていました。
 
当時の絵を見返すと、似せる事は割と上手いですね。ただ仕事に出来るレベルとは言えないものです。
客観的に評価するなら、しっかりと似顔絵の描き方を学べば上手くなるタイプの人材と言ったところですね。
 

そんな私のカリカチュアとの出会いは、2011年の2月でした。 
 
たまたま見ていたyoutubeで、カリカチュアジャパンの動画を見つけたのです。
成田草介さんという当時のリードアーティストの方の動画でした。
 
そのクオリティーとスピードに驚愕し、動画のリンクからカリカチュアジャパン代表であるkageさんやその他のアーティストやカリカチュア作品につながりました。
 
この時に、これが私が求めていた似顔絵のクオリティレベルだと確信した次第です。

 
少し生意気な話ですが、私は元々武蔵野美術大学で油絵を専攻し、当時からある程度の画力がありましたので、普通に見かける似顔絵に技術的には不満があったのです。
 
カリカチュアは構造的な事までをしっかりと把握する似顔絵なので、その点が私の心に火をつけたのでしょう。
 
2011年2月のその日のうちにすぐにカリカチュアジャパンのホームページにたどり着きました。
 
そこにプロ養成コースというものがあるのを見つけたのです。
 
そして2か月も経たない4月2日からは、
インターネット関連の会社を退職し、カリカチュアジャパンのプロ養成コースに通いました。
 
こうして本格的にカリカチュア似顔絵の練習が始まったのです。

プロ養成コース1と2の違い

プロ養成コースは2か月間。週末の計8回が受講日になります。
  
2011年の4月・5月の2か月はカリカチュアジャパンのプロ養成コース1に通いました。
 

プロ養成コース1は、
似顔絵の現場で必須の、10分で似顔絵を完成させるスキルに特化しています。
 
つまり実質的なカリカチュアジャパンへ入社資格、プロの似顔絵師への入り口という事になります。 

 
その時の仲間でカリカチュアジャパンの社員になった同期生が半分位いたと思います。
 
彼らは今現在は全員それぞれの事情で辞めていますが、
レベルの高い受講生が多かったです・・・彼ら以外に一応『私』もいましたし。
 
 
その後8月半ば~の2か月は、更にプロ養成コース2に通いました。
このプロ養成コース2はコース1を受けた人限定でお誘いがあります。
 

プロ養成コース2では、コピックというマーカーを使った、
よりスタジオワークに特化した作品作りや知識を学ぶことが出来ます。

  
私はスタジオワークの知識が欲しく再度受講しましたが、コース2はコース1の敗者復活戦と言いますか、
再度カリカチュアジャパンの入社資格を得るチャンスでもあります。
 
私個人としては、
当時のカリカチュアジャパンさん的に若い社員を育てたい想いがあったのは分かっていたので、
特にコース2は、自分で仕事をするために必要なスキルを得る目的で受講致しました。

カリカチュアジャパン、プロ養成コース|受講生として

カリカチュアジャパン代表のKegeさんと
カリカチュアジャパン代表のKegeさんと

カリカチュアジャパン|プロ養成コース時代の勉強法

カリカチュアジャパンの受講生時代は、
私は、毎週の講習後に課題点の分析と対策を考えて担当の方にメールしていました。
 

多分、私ほど徹底して
毎週この様なメールを送っていた受講生は過去にいなかったと思います。
 
・・というより、普通の人はそういう事はしないみたいでした、後で知ったことですが。
 
 
私は、意外にも戦略的にモノを考える、
対策を立てる、そして伝えるという事自体は大好きなのです!
 
・・大好きですが、苦手なので結果に結びつき辛いだけなのです!

 
そもそも、徹底して分析しないと打開策など出るわけがありません。上手くなるわけありません。
 
それを他人に伝えられる程度には最低でも消化&昇華していかないと、と言うのが当時の私の考えでした。
 
また、メールをすることで同時に記録できるメリットのもありました。

カリカチュアジャパン|プロ養成コース受講中のメールから抜粋

以下、プロ養成コースⅡの初回後に送ったメールから抜粋します。
 
要はこんな感じでⅠの時もⅡの時も毎週メールしていました。
 
当時の担当だったMさんにはその度返信頂き、今も大変に感謝しております。
今思えば、きっと大変だったと思います。
 

以下、2011.8.22のメールより抜粋します

受講後の感想ですが・・
予想通りと言いますかやはり課題山積ということを痛感致しました。
 
ご存知の通り、授業中に描いたライブスケッチ2枚は流石に不本意な出来だったのですが、
その原因分析と対策を考えてみました。
 
【原因分析】
 
1.ここ最近はB4サイズに2モデル描く練習が中心となっていました。(ペンまでで5分前後)
この為、B4サイズに戻った時点で以下の点が露呈しました。
 
・ライクネスをつかみ辛かったり
・ラインの汚さが目立ったり
・ラインの太さが基本的に貧弱だった
・構図の悪さや甘さが露骨にわかった

 
2.この2ヶ月余り、着彩の訓練をほとんどしませんでした。
その為、時間配分はもちろんのことですが、見るに耐えないお粗末さが露呈しました。
 
3.最初に触れましたがハーフサイズでは気にならなかったラインの汚さや強弱の感覚の違いが露呈しました・・「こんなはずでは・・(泣)」はプロならば決して許されません!
 
4.これも最初に触れ、また授業中に大変に学んだ点ですが、構図の重要性です。
 
30秒でライクネスを捉える、
と言う中には単に顔以外に多くの情報を捉えるということが必要と痛感した次第です。


【対策】
 
1.サムネイル練習の徹底
現在、最低一日100枚としています。
出来れば来週までに1000枚以上描きたいですね。またその際、
 
・事前観察した特徴を言葉に落とす
・ライクネスの出づらいモデルは答えが見えるまでトライ&分析する
・当然、構図にまで気を配る
・写真だけではなく、動画や実際の人なども可能な限り取り入れるを徹底する

 
2.ラインの練習
・B4サイズの単独モデル時のラインの太さの感覚を覚える
・美しさとスピードの関係・・常に意識して・胸までしっかり丁寧に仕上げるを徹底する。
 
3.着彩
・出来れば5分を目標に・・最悪でもプロⅠ最終競技会時レベルにまでは戻す。
 
以上を今週の練習課題としたいと思います。
 
★プロⅡはプロⅠ以上に自分との戦いになるか、と思います。
また、御社で学べる最後の機会となるかもしれませんので、悔いのない様にしたいと思います。
それでは今後とも宜しくお願い致します。

 
以上、改めて見直すと、かなり暑苦しい内容ですが、それなりに必死だったのでしょうか。
 
改めて当時の担当だったMさん、ありがとうございました!またいつかどこかでお会いしましょう!!
 

カリカチュアジャパン、プロ養成コース2

プロ養成コース2|受講中の作品

この絵は今から10年以上前の、2011年のプロ養成コース2受講中の課題で描いたものです。
 
テーマに合わせるためにわざとやった感も多分にありますが、ヘンな絵ですね(笑
 
当時は菅さんから野田さんに変わった頃だったのですね!
 
政治的な意味や誹謗中傷の意図は当然全くありませんのでご容赦いただければと思います。

プロ養成コース2|最終コンテスト作品

2011年のカリカチュアプロ養成コース2の作品部門で一位を頂いた作品です。
 
【篠田麻里子さん】とAKB48をモデルにしました。世代間格差を埋めるべくトライしました。
 

受講中の作品
受講中の作品
最終コンテスト作品
最終コンテスト作品
kageさんに描いてもらったカリカチュア
kageさんからのカリカチュア

プロ養成コース2|コンテストの結果

以下、2011年10月09日プロ養成コース
修了時のメールより抜粋します。

先日カリカチュア・ジャパンのプロ養成コースⅡを修了しました。
 
カリカチュアでは、参加者自身も含めて投票しあい順位を争うというスタイルが一般的な様です。
 
結果から言うと 3部門中・・
2つの部門で1位、1つの部門で2位という大変に光栄な結果を頂きました。
 
惜しくも3冠達成は逃しましたが単純に嬉しいです!

 
選んでくれた皆さん・・本当にありがとうございました。
 
プロ養成コースⅠはまさにプロへの登竜門でもあり、実践技術を深く掘り下げていくイメージ がありましたが、プロ養成コースⅡはそれを踏まえて、更に横に広げる様なイメージで様々なテクニックを学んでいきます。
 
それはそれで大変難しかったのですが、今後の作家活動に於いて、非常に勉強になりましたですね! 
 
Kageさん、本橋先生、
そしてメイン講師を勤めて下さった本間先生からは本当に多くの事を学ばせていただきました。
 
改めてこの貴重な経験を無駄にすることなく頑張っていきたいと思う次第であります! 

カリカチュアジャパン・プロ養成コース後の独学期間

カリカチュア最高位?

以下、プロ養成コース2卒業直後の記事より抜粋。
 
この5級の賞状は結構気に入っており、今も部屋に飾ってます!

カリカチュア・ジャパンのプロ養成コースを修了する際に、認定級を頂くことが出来ます。
 
私は今回5級を頂きました!
 
なんだ5級か・・と思われた方もいたかも知れませんが、
実はこれ以上の級が存在しないのです(多分ですが)
 
ですからこの先、如何にレベルを上げても5級のまま、
生涯5級・・絶対確定の5級(多分です)
 
では 私が最高の技術を持っているかと言うと、
当然ですがそんなことは全く無くてまさに産まれたての雛のようなものですよね。
 
仮にKageさんをはじめTOPレベルの方々が5段以上とした場合に、
丁度5級くらい というのが今の妥当な感覚です。
 
これは想像ですが、この先の級位や段位を決めるのは
自分自身ということではないかと勝手に解釈致しました。
 
現状に満足するもしないも、自分を客観的に見るも見ないも、ここから先は自分次第ということ。
 
もしそうでなければ、
この先は数字で評価することの出来ない世界への入り口ということなのかも知れません。
 
いずれにせよ、謙虚さと研究と研鑽・・
月並みですが、この3Kを持って今後も日々精進していきたいと改めて感じた次第です。
 
ということで誠に勝手な解釈かもしれませんが、
これからもこの5級と向き合って生きていきたいですね!
 
本当のところは、
今度Kageさんにお会いする機会がございましたら是非お聞きしたいと思います(笑

カリカチュアは真剣勝負!

こちらも2011年10月11日の記事より抜粋。
 
何となく、カリカチュアに夢を持って
書いてい感じが懐かしいですね!

私は現在、カリカチュアというスタイルの似顔絵を日々勉強&研究しています。
 
まだまだカリカチュアについて偉そうに語れるレベルではありませんが、先日こんな事を考えました。
 
カリカチュアは一般的な似顔絵に比べ、時にこれでもかという程の誇張を利かせたりもします。
決して美しく取り繕わない姿勢です。
 
一般的な似顔絵がより可愛く、美しく、かっこよく、と向かうのに対し、本人が欠点と考えている部分や表情なども含めて個性と考えますので、時にそういった【個性】を中心に誇張したりもします。
 
アーティスト側は相手が望む以上のサプライズを提供したいわけなので、対象の性格や状況までも考えた上で時に勇気を持って誇張していくという真剣勝負な作画スタイルです。
 
産み出される作品の多くは、例えるならよそよそしさが無い感じに似ています。
 
これは一見リスクを伴う表現方法かもしせませんが、親友との初めての出会いに近い距離感と言いますか 無難に可愛くとか綺麗にといった作画姿勢よりもより愛情溢れる表現方法だと思うのです。
 
私自身も実際に誇張を利かせて描いてもらって感じたのです。
「やられたぁ~!」みたいな笑いはありましたが、決して嫌な感じではなかったですね。
 
それまでの思いも手伝っているのでしょうが、
味わい深いと言いますか見れば見るほど納得させられちゃう感じです。
 
描いてもらった絵に愛着を持てる自分は、
つまり自分の事が好きな自分であり、前向きな生き方をしているということなのかも知れませんね。

まとめ|カリカチュアジャパン・プロ養成コース

卒業後の日々

プロ養成コースを卒業後は、
自分で仕事を立ち上げるべく自宅で日々朝から晩まで練習していました。
 
その時ふと思い立って電話したのが、
カリカチュアジャパン代表kageさんの右腕でもありリードアーティスト経験もある渡辺孝行の会社でした。
 
渡辺の技術は、
当時のカリカチュアアーティストの中でも、個人的に一番レベルが高いと感じていました。
 
その後、渡辺と直接会い意気投合、彼の会社ドローイングスタジオ・マネージメントに所属したのです。
 

おわりに

プロの似顔絵師としてのスタートは他の一緒に始めたアーティストより遅くなりましたが、
結果的にはこれが一番良かったと思います。
 
何より私自身に、確信の様なものがあり、今考えると不思議ですが、
渡辺の会社に所属する迄の間も、全く不安がありませんでした。
 
そして私はこの年の2011年の12月7日から、
プロのカリカチュアリストとして本格的にお客様を描く事になりました。
 
その後、5年程をこの会社で過ごす間に、本格的な技術と経験を身に着けて、2016年4月より独立致しました。
 
2022年の今、新たに大きな転機を余儀なくされていますが、
この時の感覚を思い出し、確信を持って次のステップに移行していければと思います!
 

今回の記事は以上です。
 
最期までお読みいただき
ありがとうございました!

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